前田さんは自分がメイクで表現したいイメージをどうやって見つけましたか?
メイクをする男性のロールモデルが少ないので、最初はK-POPアイドルの方や、男性のメイク動画を参考にしていたんです。
でも、最初に妹にメイクを教えてもらった経緯もあり、だんだん女性のメイク動画も参考にするようになりました。
たとえば「強い雰囲気を出したいからアイラインを引く」とか「透明感を出したいからパウダーを使う」とか。
「なりたい自分」と「そこにたどり着くための工程」って、性別の違いで特に差はないのかもと気づいて。そこからメイクに性別は関係ないと考えるようになりました。
メイクを心から楽しんでいる様子が素敵です。前田さんはどんな人を美しいと感じますか?
難しいですね。「美しさ」といっても、いろんな美しさがありますよね。
個人的には、美しくなりたいと思って、努力して楽しんでいる人に魅力を感じるし、美しいなと思います。
努力する内面的な美しさによって、外見もますます美しく輝いて見えるし、メイクで外見を変えることで、内面も自信に満ちあふれて輝いて見える、と僕は感じています。
内面的な美しさと外見的な美しさ、深くリンクしているのがおもしろいし、僕自身、どちらも大切に磨いていきたいです。
前田さんは自分の中で変えたいと考えている部分はありますか?
昔から自分の感情を出すことが苦手で。友達との会話でも、これを言ったら相手はどう思うかな…みたいなことを考えすぎて言えないことが多くて、ずっと変えたいと思っていました。でも、アイラインを引いて目元を強調すると、自分に自信が出て、言いたいことが言えるようになったんです。
もちろん、メイクですべてが解決するわけではないけれど、今の自分から一歩を踏み出す勇気をくれる。自分にとってメイクはお守りみたいなものだなと感じています。
普段は素顔をブラッシュアップする感覚で、肌のベースづくりにポイントを置いているという前田さん。今回はいつものメイクにインラインと涙袋メイクをプラス。さりげなく目力をアップした、初心者にもトライしやすいKENTAROメイクをパーツごとにご紹介。
艶やかな肌をキープしてくれるA.「ザBB(カバー&モイストコーティング)EX-1」を顔全体に塗り、気になるところをカバー。
さらに目頭のくぼみにB.「デザイニングアイブロウ3D EX-5」の中央の色を入れると、自然な骨格印象に仕上がる。
アイシャドウはA.「デザイニングアイブロウ3D EX-5」の中央と濃い色を混ぜてブラシに取り、上まぶたの目頭から真ん中までにオン。
その上にB.「デザイニングアイブロウ3D EX-6」の中央と濃い色を混ぜて、ブラシで上まぶたの真ん中から目尻に塗り、境目をぼかして自然な陰影を演出。
アイラインは、秒速密着でにじまないC.「レアフィットジェルペンシルN BR-3」を下まぶたの目尻のキワにポイント的に引いて。
さらに極薄ピンクのアイライナーD.「ダブルラインエキスパート(血色陰影カラー)PK-1」で涙袋をフェイク。
最後にE.「ラッシュフォーマーEX(クリア)BR-1」で上下のまつ毛に束感をつくって、ナチュラルながらも印象的な眼差しに仕上げる。
A.「デザイニングアイブロウ3D EX-5」 B.「デザイニングアイブロウ3D EX-6」の真ん中と一番濃い色を混ぜて、眉全体にふわっと色を乗せるように付ける。
C.「3DアイブロウカラーN BR-1」でナチュラルな毛流れを意識し、本来の眉にニュアンスカラーをプラス。
前田さんはメイクをすることに、抵抗や不安はありませんでしたか?
大学のサークルで競技ダンスをしていたので、メイクをすること自体には抵抗はなかったです。ただ、それは非日常のことで、なにもない普通のときにメイクをするのは最初は勇気が要りました。
だから最初は本当に最低限の、肌と眉を整えることから始まって、だんだんステップアップしていった感じで。
アイシャドウも最初はマットなベージュやブラウンを使っていたんですが、だんだん物足りなくなってきて、ラメ系のブラウンなら意外とナチュラルになじむし、華やかさも出るなって。少しずつ冒険していきました。
普段のメイクで特にこだわっているパーツはありますか?
やっぱりベースづくりです。今も油断するとすぐ肌が荒れちゃうので、ナチュラルな美肌作りには、こだわっています。ベージュ系のマットリップは肌がきれいに見えるので、普段から愛用しています。
メイクをしてみたいけれどトライできないでいる人にアドバイスはありますか。
男性の場合、まだまだメイクをしている人は少ないのでハードルが高いですよね。だから最初は家でひとりでメイクしてみるだけでもいいと思うんです。
僕も最初からうまくいったわけじゃなく、研究して続けるうちに自分がいいなと思えるメイクができるようになりました。
性別にとらわれず自分の「こうなりたい」気持ちを大切にメイクを探求することで、自分に自信が持てたという前田さん。次回はKATEアイテムを使って “無骨セクシーメイク” に挑戦。いつもとはちょっと違う、クールで大胆な前田さんを、どうぞお楽しみに。
前田拳太郎
俳優 劇団EXILEのメンバー。
2021年にドラマ 『ラブコメの掟~こじらせ女子と年下男子~』 でデビュー。同年に特撮ドラマ 『仮面ライダーリバイス』 にてドラマ初主演を飾り、その後もドラマ 『女神の教室~リーガル青春白書~』 『わたしのお嫁くん』 『君には届かない。』『トクメイ!警視庁特別会計係』 など出演。
2月10日(土)に上演する朗読劇 『BOOK ACT FINAL「僕らは人生で一回だけ魔法が使える」』に出演する。
Photo:Kyohei Nagano(TRON)
Hair&Make:Takeyuki Sato(HAPP’S)
Stylist:Yamato Kikuchi(Rising Sun)
Text:Keiko Iguchi
Edit:Maya Miyasaka,Mizuki Katsumata,Minami Miyakawa,Yu Tajima(Roaster)
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