新しい自分を表現するためには “自分らしさ”を壊すことも必要 NO MORE RULES.

新しい自分を表現するためには “自分らしさ”を壊すことも必要 NO MORE RULES.

新しい自分を表現するためには “自分らしさ”を壊すことも必要 NO MORE RULES.

vol.15 #01 前田拳太郎

vol.15 #01 前田拳太郎

vol.15 #01 前田拳太郎

数々の話題作に出演する俳優・前田拳太郎さん。普段から自分自身でいろんなメイクを実践するほどのメイク好きで、メイクによってコンプレックスから解放され、表現の幅を広げてきた前田さんに“自己表現”についての想いやこだわりを伺いました。

2023.12.21


01. 逆境下で自分と向き合う時間が俳優への想いに気付かせてくれた

01. 逆境下で自分と向き合う時間が俳優への想いに気付かせてくれた

01. 逆境下で自分と向き合う時間が俳優への想いに気付かせてくれた


02. 自分のルールで自分を縛って可能性に蓋をしていた

02. 自分のルールで自分を縛って可能性に蓋をしていた

02. 自分のルールで自分を縛って可能性に蓋をしていた


03. “自分”のバリエーションが増えれば自分を縛るルールもなくなる

03. “自分”のバリエーションが増えれば自分を縛るルールもなくなる

03. “自分”のバリエーションが増えれば自分を縛るルールもなくなる


逆境下で自分と向き合う時間が俳優への想いに気付かせてくれた

逆境下で自分と向き合う時間が俳優への想いに気付かせてくれた

逆境下で自分と向き合う時間が俳優への想いに気付かせてくれた

デビューからわずか2年で主演を含めて話題作への出演が絶えない前田さん。昔から俳優を目指していたのでしょうか?

小さい頃から漠然と俳優になりたい気持ちはあったんですが、幼稚園から小中高と空手をやっていて、本当に朝から晩まで空手しかやってなかったんです。
だからこそ、大学ではなにか新しいことに挑戦したいなと思ったときに、俳優になる夢を思い出して、思いきって『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』に応募したんですが、落選してしまって…。

やっぱり甘い世界じゃないよなって、一度は完全に俳優の道を断念したんです。

それが再び俳優を目指すことになったのは、何故だったのでしょう?

大学では競技ダンス部に入って、ダンスに没頭していたんですが、三年生のときにコロナ禍になって部活ができなくなったんです。
そこで自分は本当はなにがしたいのか? 改めて考える中で、再び俳優となり、芝居を通して自分を表現したい思いが芽生えてきました。

いま思えば、本当は心の中でずっと俳優への思いが燻っていたのに、俳優なんて別世界のことだと、やりたい気持ちに蓋をしてしまっていたんですね。
でも一度立ち止まって、自分と向き合わざるを得ない状況ができたことで、自分の本心に気付けたんだと思います。

一度は断念した夢に再びチャレンジすることに不安はありませんでしたか?

不安だったし、怖かったです。親にも周囲にも言い出せなくて、一年ぐらい毎日ずっと考えていました。

でも最終的に、いま本気でやらないまま諦めて後でずっと後悔するのは嫌だ!という気持ちが原動力になって、踏み出す覚悟ができました。

vol.15 - Kentaro Maeda

vol.15 - Kentaro Maeda

vol.15 - Kentaro Maeda

自分のルールで自分を縛って可能性に蓋をしていた

自分のルールで自分を縛って可能性に蓋をしていた

自分のルールで自分を縛って可能性に蓋をしていた

KATEは「no more rules.」をコンセプトに掲げていますが、前田さんは「縛られたくないルール」はありますか?

僕の場合は、昔から自分が自分をいちばん縛っていたと思うんです。
人前で気持ちを表現するのが苦手なこともそうだし、俳優になりたい気持ちに蓋をしていたこともそう。

“自分はこういう人間だから”というルールを自分で作って、自分を縛っていました。

誰に押し付けられたわけでもないルールを自分に課してしまうことは、誰しもありますよね。

いま思えば、踏み出すのが怖かったり、人からこう思われたら恥ずかしいという気持ちを“自分らしさ”という言葉に置き換えて、自分で自分の可能性に蓋をしていたと思います。

自分を縛ってくるルールみたいなものは、世の中にたくさんありますが、“自分らしさ”というルールは自分で勝手に作ってしまっていることが多いと思います。

“自分らしさ”は大切ですが、そこにこだわりすぎると不自由になりますよね。

“こういうのが自分らしいよね”みたいなものは、誰もがそれぞれ持っていると思うんですが、“自分”って、なにかひとつの要素だけで成り立っているものではないと思うんです。

僕がいま知っている“自分”以外にも、僕の中にはもっといろんな自分がいて、もっといろんなことに挑戦していけると信じているので。

“自分らしさ”はすごく大事だし、守らなきゃいけないものだと思いますが、いろんな自分を表現していくためには、“自分らしさ”を壊していくことも必要だなと感じています。

vol.15 - Kentaro Maeda

vol.15 - Kentaro Maeda

vol.15 - Kentaro Maeda

“自分”のバリエーションが増えれば自分を縛るルールもなくなる

“自分”のバリエーションが増えれば自分を縛るルールもなくなる

“自分”のバリエーションが増えれば自分を縛るルールもなくなる

“自分を縛っていた自分のルール”を、前田さんはどうやって壊していきましたか?

僕の場合は、やっぱり空手と競技ダンスをやっていたことが大きいと思います。
空手って格闘技というイメージがありますが、実は「型」が重要で。「型」は相手をイメージして自分の動きを演舞する、ある種の表現でもあるんです。

競技ダンスもただ踊りを楽しむだけじゃない。スポーツであり、表現を競うもので、試合では何組もの選手がフロアをぐるぐる回ってダンスするので、その中でぱっと目を惹かないといけない。

自分をよりよく見せるポーズを考えたり、普段ならしないような表情を研究したり、自分を表現する方法を模索する中で、自然に“自分”のバリエーションが増えて、“こういうのが自分らしい”というルールもなくなっていった気がします。

ルールを壊す方法を見つけられずにいる人に、伝えたいことはありますか?

僕も最初から方法を見つけていたわけじゃない。たまたま好きで夢中になってやっていたことが、自分のルールを壊して新しい自分を表現することに繋がっていったので、まずは自分が夢中になれるものを作ることでしょうか。

僕の場合、特に競技ダンスは先輩に強引に勧誘されて、なんとなく始めたものだったんですが、やってみたらおもしろくて夢中になったので、夢中になれるものが見つからないときは、これは自分には向いていないと決めつけずに、人の誘いに乗ってみることも大切だと思います。

vol.15 - Kentaro Maeda

vol.15 - Kentaro Maeda

vol.15 - Kentaro Maeda

“自分らしさ”のバリエーションを増やすことで、自分を縛っていたルールを壊すことができたという前田さん。次回は、前田さんが普段の“自分らしさ”のバリエーションを増やすきっかけになったという「メイク」について、さらに話を伺っていきます。どうぞお楽しみに!

PROFILE

前田拳太郎

俳優 劇団EXILEのメンバー。
2021年にドラマ『ラブコメの掟~こじらせ女子と年下男子~』でデビュー。同年に特撮ドラマ『仮面ライダーリバイス』にてドラマ初主演を飾り、その後もドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』『わたしのお嫁くん』『君には届かない。』『トクメイ!警視庁特別会計係』など出演。
2024年1月3日(水)放送する松本清張二夜連続ドラマスペシャル「顔」(テレビ朝日系)に出演する。

STAFF

Photo:Kyohei Nagano(TRON)
Hair&Make:Takeyuki Sato(HAPP’S)
Stylist:Yamato Kikuchi(Rising Sun)
Text:Keiko Iguchi
Edit:Maya Miyasaka,

Mizuki Katsumata,Minami Miyakawa,
Yu Tajima(Roaster)

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